寒い冬は、多くの酒蔵さんで日本酒を仕込んでいる真っ盛りな時期。
そして出来たてのお酒が、私たち酒屋のもとへ届けられます。
日本酒は「寒仕込み(かんじこみ)」といって、10月後半から3月くらいまで仕込んでいます。
日本酒を冬に仕込む3つの理由
なぜ?
それには3つ理由があるのです。
①原料の「お米」が秋に収穫されるから
②働く人を集めやすかったから
以前、冬は農閑期となり蔵人(くらびと:冬の間だけ酒蔵で働く人)を集めやすかったことがあります。
現在はそうではない蔵元さんもあります。
雪の多い地方に出稼ぎの杜氏集団が多いのも、これが理由です。
③醗酵(はっこう)に向いているから
日本酒は麹菌(こうじきん)など微生物の働きによってつくられますが、温度が高いと雑菌が繁殖してうまく発酵が進みません。
低温でゆっくりと時間をかけて発酵させると、質の良いうまい酒に。
お酒をつくる微生物が働きやすいのが、低温、つまり冬の時期なのです。
詳しくは、こちらもご覧ください。
⇒寒造りの確立と杜氏の発生(江戸時代)